【スマート農業とは】一般生活への影響について。

この記事は以下の方へおすすめです。

・スマート農業って何のこと?と気になっている方。

だんだん歳を重ねると肉とか魚よりも野菜に魅力を感じることが増えてきた。

安心で美味しい野菜を簡単に口にすることできる今の状況に感謝しつつ、自分の子供たちが大人になっても変わらないでいてくれるのか。

ということで農業の現状が気になり色々調べてみました。

スマート農業という現在のトレンドをメインに、自分なりに農業業界の今後と一般生活への影響を考えてみました。

目次

スマート農業とは?日本の現状と課題

ITを活用して生産効率・省力化することをスマート農業と言います。

背景としては農業就業者の高齢化や人手不足に対応すべく、ロボットなどの力を借りて問題を解決しよう!という考え方のことです。

2013年ごろから農林水産省がスマート農業の実現に向けて動き出し、2024年にはスマート農業技術活用促進法というスマート農業を農家へ浸透、促進させるための法律が実施されています。

⚫︎参考:スマート農業をめぐる情勢について(農林水産省)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/smart_meguji.pdf

具体的なスマート農業の例

既にスマート農業を取り入れている農家さんもいます。

・ドローンを活用した種まきや除草剤の散布。
・土を耕すトラクターの自動操縦。
・センサーで野菜の育つ最適な湿度、温度管理を行う。

などなど。

一日かかっていた作業が数十分〜数時間に削減できたりしている例もあるようで、これが多くの農家へ普及すれば絶大な効果があると言えます。

人手が必要だった作業もITを活用することで減らすことができている例もあり、日本の農業が抱える課題に対して既に成果も見えているようです。

農家の高齢化・人手不足

農業就業者の平均年齢は現在約67歳と言われています。

また直近(2023~2025年)の農業従事者の人口は約116万人で、ピークだった1950年代の約1400万人からすると約1/12にまで減っているそうです。

人口比にすると農業従事者がどれだけ減っているのかがわかります。

こういった状況を踏まえると「スマート農業」にかなりの期待がかかっていることは想像に難くありません。

スマート農業が生活に与えるメリット・デメリット

実際に導入が進んでいった場合、農家だけでなく我々の一般生活にはどんな影響があるのか。

メリット、デメリットで考えてみました。

農家のメリット

①生産効率アップ
②人手不足の問題解決。

これは先ほど挙げた通りですが、結果として野菜などの生産コストが下がり、農家は利益増。従事者の収入も上がり、業界自体に魅力を感じ農業を仕事にしたい人が増える。

全てうまく行った場合でかなり楽観的ですが、理想としてはこんな成果が出ると「スマート農業」の取り組みとしては成功と言えるのかなと。

農家のデメリット

①生産効率化というテクニックに傾き、マーケティングが疎かになる。
②「売れる野菜」に各農家の生産が集中し、供給過多に陥る。

良いことばかりのスマート農業のようですが、負の側面についても考えてみます。

スマート農業はあくまで効率化の手段なので、大前提の「売れる野菜を作る」というところは必ずセットで考える必要があります。

生産能力の均一化、みんなが同じように生産の質が上がるのだとしたら、その先の販売戦略がより重要になりますね。

また、ITの活用で生産ノウハウが無かったことや人手不足といった参入障壁がなくなり、新規参入のハードルも下がるでしょう。

この場合の新規参入は、新しく農業に挑戦する人だけでなく、今まで作れなかった野菜に挑戦できるようになる農家が増える、という2つの意味があります。

つまり、より売れる野菜に生産が集中する可能性があり、逆に作りすぎによる供給過多に陥る可能性もありそうです。

いずれにせよスマート農業を取り入れることで、農家間の競争が激しくなり、資金力や土地をたくさん持っている農家や企業が一人勝ちすることも考えられそうです。

一般生活へのメリット

①野菜の価格が安定する。
②食の安全性が増す。

生産効率が上がればコストが下がり、価格が安定する可能性があります。天候による不作などもカバーすることが出来るようになればさらにその可能性は高くなりますね。

また農薬や肥料の過不足もITで管理できるようになれば、農薬の過剰使用なども減り野菜の安全性も高まります。

トレーサビリティ(生産履歴の追跡)も行えるので、いつ・誰が・どうやって作った野菜なのかが管理できるようになり、原因の追求や対策が講じやすくなります。

一般生活へのデメリット

①短期的に野菜の価格が上がる。
②農業の雇用機会が減少、求人条件の変化。

農家がスマート農業を取り入れるための設備投資が野菜に価格反映され、短期的に野菜の価格が上がる可能性があります。

そのために国が設備投資のための補助金を出していますが、全てがうまくいくとも限らないので可能性としては十分あり得ます。

また人手不足の解消によって、農家側の求人条件にも変化が起こるでしょう。ITの活用で人手を必要としなくなるので、雇用機会自体が減る可能性もあります。

ITに詳しい人が優遇されるなど、求められるスキルが変わり、農業業界への就職が狭き門になることもあり得そうです。

安心・安全で美味しい野菜をこれからも食べたい。

農業の現状と、それを解決すべく打ち出された「スマート農業」という政策についてをまとめました。

野菜を好きになるとスーパーで買い物するときに「国産なのか?」、「今が旬なのか?」など色々と意識するようになりました。

業界自体は厳しい状況ではありますが、盛り上げていくために自分にできることはたくさん野菜を食べて少しでも需要を上げることなのかな笑、なんて思っています。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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